2008.02.15 Friday
「遡及適用」が合憲とは。
先月の福岡地裁判決は、税法の遡及適用を「違憲」と判断しましたが、
昨日の東京地裁判決は、「合憲」と判断しました。
概要は、「YOMIURI ONLINE」の、
「東京地裁、税法の遡及適用「合憲」…福岡判決と逆判断」をご参照下さい。
判決文を見ないと何とも言えませんが、合憲の判断理由を引用しますと、
ということです。
>適用を翌年からすると
何も翌年から施行すべきだったとは言ってないんだけど。
改正措置法が国会で議決されたのが3月26日なのに、遡って1月1日から施行されたのが違法だと言っているんだが。
>03年12月中旬に新聞で改正が報じられた
「税制改正大綱」の報道のことを指摘しているんだろうけど、それが即、
>納税者も税制変更を予測
に繋がらないだろう、と思料します。
もっともここでは「納税者」=「税理士等」という意味で捉える必要がありますが。
高額な財産の処分を納税者が税理士等に相談しないで行うことはまず考えられませんからね。
となると、当該財産処分に関与した税理士等の責任が問われることになります。すなわち、税理士自身の予測可能性ですね。
ホームページやブログを設置していて、このブログランキングに参加中の税理士等のブロガーは情報に敏感な方だと思いますが、

それでも昨年12月の「税制改正大綱」に即座に対応したのは限られています。
ましてやその他の同業者となると、どうなんでしょうか?
私の所属する南九州税理士会(熊本、大分、鹿児島、宮崎)の会員数は昨年12月末現在で1944(うち45は税理士法人)ですが、
広報部の発行しているメルマガ「南九会メールニュース」の発行部数は、「大綱」公表後の直近の1月4日号においてわずか「178」に過ぎません。
「大綱」についてはそのメルマガ中に、
とあるだけです。
この時期、税理士は年末調整で多忙を極めており、実際のところ、まだ法律化されたいない「大綱」など眼中に無い方が多いのではないかと推察されます。
今現在、ブログランキング参加中のブログで「東京地裁判決」に言及したものがないのも、確定申告で多忙を極めているから、
というのと同じようなことです。
だからと言って、
税理士への損害賠償が問われた裁判において、税理士のいわゆる「善管注意義務」が考慮される場合には、
「知らなかった」とか「他の税理士のほとんども知らなかった」では済まされないことになります。
何故なら、
知っている税理士がいたということは、「知らなかった」という点において「過失」が認められることになるからです。
今後、1月30日福岡地裁判決や昨日の東京地裁判決は最高裁まで行くでしょうが、
もし、最終的に平成16年税制改正における「租税特別措置法」の「遡及適用」が「合憲」と判断された場合、
敗訴した当該「納税者」は、関与した「税理士等」(がいなければそれでオシマイ)に損害賠償責任を問うことになると思われます。
税理士もオチオチやってられません。
早く「判決」文を見たいものです。
私の法学部での卒論は「会計監査人の対第三者責任」というものでした。
いわゆる「公認会計士」の、イギリスとアメリカでの不法行為責任に関する判例法理等を踏まえて、我が国の「公認会計士」の第三者に対する責任に言及したものでした。
近年、公認会計士や監査法人の不祥事が相次いでいますが、卒論は今から11年以上前のことで、我が国では事例がほとんどなく結構苦労しました。
某巨大監査法人が消滅するなど当時は予想さえできませんでしたね。
そんなわけで、論文中言及した判例は、
「税理士損害賠償事件」(仙台高裁昭和63年2月26日判決)と「日本コッパース事件控訴審判決」(東京高裁平成7年9月28日判決)だけでした。
実は、この卒論以外に、「税理士の法的責任」を考察した「幻」の(学位)論文があります。
何故「幻」なのかという点については書けませんが、
そんなわけで、CPAや税理士に限らず「専門家の責任」については少々勉強しています。
前にもこのブログに書きましたが、
他所の「事務所」がしでかした不始末の苦情を、なぜだかウチに持ち込んで来る方がいます。
そんなとき、事情を聴いた私の第一声は、
「訴えますか?」
続いて、
「損賠を請求すれば取れますよ、なんなら証人になってもいい。」
大概の方は目を白黒させて「曖昧」な顔をした上で出て行きます。
「だったら最初から来るんじゃない!」
というのが私の本音です。時間の無駄ですからね。
それにしても、
「合憲かよ!?」
昨日の東京地裁判決は、「合憲」と判断しました。
概要は、「YOMIURI ONLINE」の、
「東京地裁、税法の遡及適用「合憲」…福岡判決と逆判断」をご参照下さい。
判決文を見ないと何とも言えませんが、合憲の判断理由を引用しますと、
判決は「合理的な必要性があれば、遡及適用は憲法に違反しないものとして許される場合もある」と指摘、「適用を翌年からにすると、節税目的で土地や建物が大量に安価で売却されるおそれがあり、合理性はあった」と述べた。
また、03年12月中旬に新聞で改正が報じられたことを理由に納税者も税制変更を予測できたと判断した。
ということです。
>適用を翌年からすると
何も翌年から施行すべきだったとは言ってないんだけど。
改正措置法が国会で議決されたのが3月26日なのに、遡って1月1日から施行されたのが違法だと言っているんだが。
>03年12月中旬に新聞で改正が報じられた
「税制改正大綱」の報道のことを指摘しているんだろうけど、それが即、
>納税者も税制変更を予測
に繋がらないだろう、と思料します。
もっともここでは「納税者」=「税理士等」という意味で捉える必要がありますが。
高額な財産の処分を納税者が税理士等に相談しないで行うことはまず考えられませんからね。
となると、当該財産処分に関与した税理士等の責任が問われることになります。すなわち、税理士自身の予測可能性ですね。
ホームページやブログを設置していて、このブログランキングに参加中の税理士等のブロガーは情報に敏感な方だと思いますが、
それでも昨年12月の「税制改正大綱」に即座に対応したのは限られています。
ましてやその他の同業者となると、どうなんでしょうか?
私の所属する南九州税理士会(熊本、大分、鹿児島、宮崎)の会員数は昨年12月末現在で1944(うち45は税理士法人)ですが、
広報部の発行しているメルマガ「南九会メールニュース」の発行部数は、「大綱」公表後の直近の1月4日号においてわずか「178」に過ぎません。
「大綱」についてはそのメルマガ中に、
(2007年12月19日更新)
・「平成20年度税制改正の大綱」が発表されました」
とあるだけです。
この時期、税理士は年末調整で多忙を極めており、実際のところ、まだ法律化されたいない「大綱」など眼中に無い方が多いのではないかと推察されます。
今現在、ブログランキング参加中のブログで「東京地裁判決」に言及したものがないのも、確定申告で多忙を極めているから、
というのと同じようなことです。
だからと言って、
税理士への損害賠償が問われた裁判において、税理士のいわゆる「善管注意義務」が考慮される場合には、
「知らなかった」とか「他の税理士のほとんども知らなかった」では済まされないことになります。
何故なら、
知っている税理士がいたということは、「知らなかった」という点において「過失」が認められることになるからです。
今後、1月30日福岡地裁判決や昨日の東京地裁判決は最高裁まで行くでしょうが、
もし、最終的に平成16年税制改正における「租税特別措置法」の「遡及適用」が「合憲」と判断された場合、
敗訴した当該「納税者」は、関与した「税理士等」(がいなければそれでオシマイ)に損害賠償責任を問うことになると思われます。
税理士もオチオチやってられません。
早く「判決」文を見たいものです。
私の法学部での卒論は「会計監査人の対第三者責任」というものでした。
いわゆる「公認会計士」の、イギリスとアメリカでの不法行為責任に関する判例法理等を踏まえて、我が国の「公認会計士」の第三者に対する責任に言及したものでした。
近年、公認会計士や監査法人の不祥事が相次いでいますが、卒論は今から11年以上前のことで、我が国では事例がほとんどなく結構苦労しました。
某巨大監査法人が消滅するなど当時は予想さえできませんでしたね。
そんなわけで、論文中言及した判例は、
「税理士損害賠償事件」(仙台高裁昭和63年2月26日判決)と「日本コッパース事件控訴審判決」(東京高裁平成7年9月28日判決)だけでした。
実は、この卒論以外に、「税理士の法的責任」を考察した「幻」の(学位)論文があります。
何故「幻」なのかという点については書けませんが、
そんなわけで、CPAや税理士に限らず「専門家の責任」については少々勉強しています。
前にもこのブログに書きましたが、
他所の「事務所」がしでかした不始末の苦情を、なぜだかウチに持ち込んで来る方がいます。
そんなとき、事情を聴いた私の第一声は、
「訴えますか?」
続いて、
「損賠を請求すれば取れますよ、なんなら証人になってもいい。」
大概の方は目を白黒させて「曖昧」な顔をした上で出て行きます。
「だったら最初から来るんじゃない!」
というのが私の本音です。時間の無駄ですからね。
それにしても、
「合憲かよ!?」




















